臭いものに蓋をしたがる社会[No.2924]
(長めになっています)
世間は、未成年に対して、
「暴力シーンは教育に良くない。性的描写が良くない。お酒やタバコは良くない」
そうはいうものの、
なぜ、若者の犯罪は減らないのでしょうか。
なかには、体罰問題を考えているところもあるようです。
教育問題に関して、
賛否両論、いろいろあると思いますが、
単純に「○○は教育上良くない!」と結論を出せるほど、
子どもたち(人間)は、単純ではないと思うのです。
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例えば、ガキ大将のジャイアンみたいな子に、
「暴力はいけないよ」
優しく叱っても、分からないと思うのです。
悪いコトをしたら、愛のムチで厳しく叱り、
痛みを知れば、その子も暴力を止めると思うのです。
でも世間では、下手に大人が手を出すと、
「体罰だ!暴力だ!」と、今度は大人が攻められます。
比較的おとなしい子には、優しく叱り、
そうではない子には、相応しい叱り方があると思うのです。
なんでもかんでも、優しく叱っていたら、
「あんだけ悪いコトをしても、優しくしか叱られないんだ!」
勘違いした子どもたちが、重犯罪を犯してしまうのは、
大人の叱り方の問題だと思えるのです。
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タバコは、20歳過ぎてから吸いましょう。
現在は、未成年は自動販売機でも、
タバコが買いづらくなりましたね。
それで、未成年の喫煙が減ったのかは分かりませんが、
タバコが簡単に手には入らないからと、
今度は、ガスボンベを吸ったりして、
爆発事故を起こすなど、事態は大きくなっています。
どういう経路で、入手しているかは分かりませんが、
未成年でも、覚醒剤などを手にする始末。
なんだか、ますます酷くなってはいないでしょうか。
もちろん、ごく一部の子どもたちかもしれませんが、
成長の妨げになるタバコと、
生死に関わるガス吸引や覚せい剤を比較したとき、
どちらが重大でしょうか。
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僕が小学生の頃は、遅刻をして先生にビンタされたり、
悪いコトをしたら、先生や親に殴られるのは当然でした。
「例え子どもでも、悪いコトをしたあなたが悪い。痛みを感じなさい」
当時僕は、そういう認識でした。
学校で戦争のビデオを見るにしても、
残酷なシーンも沢山見せられました。
痛みが分かる、残酷さが理解できるからこそ、
人に対して、そういうコトをしないと思うのです。
でも現代では、臭いものに蓋をしたがります。
「暴力シーンはダメ。性的シーンはダメ」
ダメと言われて、興味を持つのは、
子どもだからではありません。
大人でさえ、気になってしまいますよね。
「ダイエットの為に、晩酌や夜食はダメ。タバコもダメ」
そう言われても、大人すら守れない人がいるのです。
それなのに、好奇心高い子どもが守れるでしょうか。
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「開けてはダメ」
そう言われて、玉手箱を開けた浦島太郎。
「消して見ないでください」
でも見てしまった鶴の恩返し。
昔から、人間はそういう生き物だと思うのです。
それに、臭いものを知るからこそ、
良い香りや無臭のありがたさを知れるのです。
いつも甘いものばかりを食べていたら、
そのありがたみは分からないでしょう。
辛いものや苦いものを食べるからこそ、
甘いものや辛いものの良さが分かると思うのです。
「○○ = ダメ」
そんな単純な教育制度ではなく、
ダメな理由や、ダメを続けるとどうなるかなど、
大人が子どもに、もっと教えるべきだと感じます。
一度も殴られたコトがない子どもが、
相手を殴ったときの痛みを想像できるでしょうか。
その痛みが想像できない子どもたちが、
平気で人を刺したりするのではないでしょうか。
世間では「ゲームが悪い!暴力シーンが悪い!」など、
外部のせいにしたがりますが、
そうやって、臭いものに蓋をしたがる大人たちが、
いちばんの原因になっているように感じます。
今日の心得
説明するのがめんどくさいからと、
安易に臭いものに蓋をしない。
なぜ臭いのか? どうしてダメなのか?
説明して、子どもに納得してもらうコトが、
教育だと感じます。
無理に説得するのは、教育ではなく、
大人の都合に感じます。
もっと、子どもの気持ちを考えてほしい。
臭いものに蓋をしたがる社会[No.2924]
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