第２話「"無料 = YouTube"の浸透」[2006年前半～]

最初の頃は、知っている人は知っている程度でアンダーグラウンド的存在だった…しかしマスコミ等により YouTube の名は広まり、ネット世界だけではなく PC を扱った事もない初心者まで知る存在になり、一斉に広まってしまった。

そりゃ誰だって、お金を使わず楽しめるならそれにこした事はないと思うのですが、僕は日本で YouTube は流行らないと思っていた。画質が悪いので…

僕も含めて、日本人は贅沢に育っているようで、画質・色・音質等に拘る人種のようで YouTube の 320x240 15fps 程度の低画質で満足出来るハズがない！

逆に満足してくれるのは、貧富の差が激しい中国等でしか流行らないと思っていた。
都心から離れた所に住む中国の方は、PC を持っていなかったりするので、ネットカフェがネット利用の場…特に早くもない PC と、回線品質等の問題で、高画質で観る為の環境がうまく整っていないのです。 (補足参照)

さて、では画質等に煩い日本人にも定着してしまった YouTube ですが、ナゼ？日本でも問題視されるようになったのでしょうか？
その答えに「あまり面白そうではない作品 = 低画質でＯＫ！」と言う思想の転換だと思うのです。

きっとこのブログを観ている人の中には「日本のアニメは大丈夫だろ？世界に誇るアニメーション技術は日本だぜっ！」と思っている人もいるでしょうが、恐らく最近のアニメを観ていないのでしょう、３年程前の僕もアニメ離れしていた時期があるので、その当時であれば同じ考えを持った思います。

つづきは次号で…

(補足)
中国では主に (RealPlayer [Wikipedia]) がメジャーになっている模様で、動画ファイルサイズが小さく扱いやすい事等から、回線速度が遅くても手軽に観れる事で流行ったと思われる。因みに解像度等の画質設定でファイルサイズは大きく異なるが、30分アニメ 1本辺り 80MB 程度が主流、無論、画質・音質共に低下しているが、観るには問題ないレベル

服のデザインに PC を使って作成しているが…都心から離れた中国でも PC を扱うようになってはきているようですが、ソフトは Windows 95 と ペイント (Windows付属) の物を使ってデザインしているようです。海賊版等のコピー品が多い中国であれば、Photoshop や Illustrator 等の高級ソフトも手軽に手に入りそうですが、PC 自体が Win95 時代の低スペックマシンで、特にメモリ等を大量に消費する高級グラフィックソフトを使いたくても使えない状況なのでしょう。